JMN(Japan Manufacturing Network:製造業ネットワーク)開催報告

2024/4/30

  2024年1月23日に JMN を東京にてリアル開催しました。 JMN は設計者間のナレッジシェアにより日本の製造業の競争力を高めることを目的として企画・開催しています。


■概要

今回は産業用機器製造業と輸送用機器製造業の2社、3名の方々にご参加いただき、クローズドな空間で本音を語り合う貴重な場となりました。参加企業の方々がモジュラーデザインを始めとする社内改革を進めるにあたっての事例共有や情報交換を行いました。参加頂いた方の相談・討議事項について約1時間ずつ議論し、それぞれご期待に添えた形になったと思います。ご参加いただいた皆様には感謝申し上げます。



■JMNならではのポイント

講演会やコラム等で行っているモジュラーデザイン研究会からの情報発信という形ではなく、参加者同士がそれぞれの見解を持ち相互に意見を述べ合えることが、最も価値ある場面でした。特に討議テーマ①(詳細は下記参照)については、参加メンバー同士の議論から、解決の方向性が導き出されました。普段とは異なる環境で、製造業という共通点はありますが、利害関係の無いフラットな立場同士の有意義な意見交換な場となりました。

2024年1月23日JMN(Japan Manufacturing Network:製造業ネットワーク)開催報告|エンジニアリングチェーンマネジメント/モジュラーデザイン研究会[ECM/MDI・PLM]
 

■討議テーマ①「モジュラーデザイン導入にあたっての社内の口説き方」

モジュラーデザインを収益向上のために導入したいと考えているが、上司(事業部長)の同意が得られず、本格スタートというところまでは至らずどのように進めるべきか、という相談に対して討議しました。設計部門の一部のメンバーだけで検討を進めているが、全社的に取り組む方針とはなっていない状況です。このようなケースは何度か伺ったことがありますので、同様の悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。 今回参加メンバー同士の討議した結果、今後の方向性として、1つ目の案は元営業である事業部長に対して、モジュラーデザインが営業目線で売上や利益につながることを定量的にアピールして伝える。2つ目は、社長との合意を取り付ける、となりました。 どちらにしても、モジュラーデザインが経営に対して効果があることを数値で示し、経営層を動かすことが必要となるという話をしました。そのためにはやはり推進リーダーとなる方が社長に提案し、納得していただくことが必要となります。そのためには意志と数字を持って何度も経営層との会話・提案が必要です。特にこのような意見も参加者から積極的に頂けたことが刺激になったと思います。

■討議テーマ②「エンジニアリングチェーンマネジメントとは」

エンジニアリングチェーンの革新のためには、どのようなポイントが必要かという幅広いテーマで討議を行いました。モジュラーデザインでは、製品モデルが基本的な考え方であり、いわゆるV字プロセスやMBSEにも通じる共通的な考え方です。これらをどのように企業に落とし込むかというところは、それぞれの企業のビジネス形態やバリューチェーン(企画・量産型や個別受注型など)によってアレンジが必要になってくるところはありますが、基本的には変わりません。市場要求・顧客要求から製品仕様構成~製品システム構成~設計部品構成へとつながる情報連鎖です。

市場要求・顧客要求から製品仕様構成~製品システム構成~設計部品構成へとつながる情報連鎖|エンジニアリングチェーンマネジメント/モジュラーデザイン研究会[ECM/MDI・PLM]

久しぶりに対面での開催となったJMNは、リアル、かつクローズドという環境の中で、参加企業同士&研究会というN対Nのコミュニケーションをすることができました。また、事業会社それぞれの経験値や立場がある中でたくさんの視点からの意見を交わすことができ、熱量高くとても有意義な会となりました。

次回のJMNは7月ごろの開催を予定しています。また、改めてホームページやメールマガジンにて募集を案内いたしますので、興味を持たれた方はぜひ参加をご検討ください。また、準会員の方には、優先的にかつ無料でご参加できますので、準会員制度も併せてご検討ください。

参考



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